ひな祭り
2月も今日で最後。今月は28日までなので尚更、日にちの進みが早く感じます。
考えてみれば、ものの3日しか違わないのですがね。
我ながら時間に鈍感なのか、敏感なのかわからなくなります。
明日からは3月。女の子には嬉しいお雛様がそこここに飾られていて、明るい気分になりますね。
最近は7段飾りよりコンパクトサイズのお雛様が多いですね。
住宅事情からお雛様の形も変化してゆくのでしょう。
先日見た、とある宝飾店のお雛様は純金製でした。
お内裏様とお雛様、二人合わせても小さなペンケースくらいの大きさです。
飾るのも収納するのも場所を取らないこと、一つの財産として子供に渡せることから
なかなか、売れ行きが良いそうです。
現に一緒にいた、3歳になるお嬢さんがいる友人が「こっちにすればよかった」なんて言っていました。
そんな話の中で、お店の方から海外では財産の価値が、現金より宝飾品なのだという話を伺いました。それこそ戦争の時などはバックやポケットに宝飾品を詰めて逃げたのだと。
純金のお雛様ならすぐに持って走れますよ。なんて笑い話でした。
私は4歳の時にお雛様を買ってもらいました。
(実家に置いてあり、最近は飾ることもなくなってしまったので、なんとなく人形たちには申し訳ない気がします。)
お雛様が届いた日のことをよく覚えています。幼稚園から帰ってくると、隣市にいる祖父がいて、聞きなれないオルゴールがなっていました。
お雛様を買ってもらうことは聞かされていなかったので、嬉しいというよりはびっくりしました。
習字の腕があった祖父は、私の目の前で、オルゴール付きの名入れに私の名前を描いてくれました。
なんとなく嬉しさより照れが先立ってしまった覚えがあります。
祖父はお雛様のお人形の説明をして夕方には帰って行きました。
夜、一人で子供部屋を占領しているお雛様を見に行きました。大きいな、綺麗だなそんなことを繰り返して思いました。
私の実家の地域ではお雛様には豪華なお菓子を飾ります。
そのお菓子の華やかさと重なって、甘くて優しい思い出があるのです。
時代が変わって行っても、逃げるためにお雛様を持ち出さなくて良いお雛祭りであって欲しいと思います。そしてこれからもお雛様が女の子を祝う大切な日で、その思い出が身近で、大切にできる世の中であってほしいものです。